マスク越しのおはよう(山本悦子)

ストレートにコロナ禍を扱った作品としては、「マスクと黒板(濱野京子)」に続くものでしょうか。 新型コロナウイルス感染症拡大が始まったばかりの社会で生きる中学生の物語です。何しろ感染拡大の初期が舞台です。「第○波」と言われる増加傾向を何度か経験している今(2022年)の読者から見ると、感染者数は少ないです。 それなのに未知のウイルスであるために生じる不安感や恐怖感だけは今の何倍…

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