安房直子コレクション第一集「なくしてしまった魔法の時間-安房直子」の中で、とても好きな作品は『さんしょっ子』『きつねの窓』『てまり』の三作です。
『さんしょっ子』と『てまり』は、時の流れと大人になることが物語の鍵に思えました。『さんしょっ子』ではお嫁入りの場面や大人になって姿が見えなくなった「さんしょっ子」に、そして「てまり」では機織りをして働く少女の姿に象徴されています。
大人になることは、誇らしい反面どこか物哀しいところがあります。
『きつねの窓』では、sibosiboさんが指摘する無償の贈り物が描かれています。
読みようによっては、贈り物をすることで狩人から鉄砲を取り上げるのが目的だった、ともとれます。まあ意地の悪い読者がいうものです。自分のことですが。
主人公がうっかり手を洗ってしまって、「きつねの窓」を失うところは、「物事の取り返しのつなかなさ」を象徴しているのでしょうか。
だからこそ「なくしてしまった魔法の時間」というタイトルがついた巻に収められているのかしら?
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