まんが家総進撃 4(唐沢なをき)

唐沢なをきの代表作といってもいいでしょう。
とうとう、最終巻です。
最後の最後まで、漫画家とその周辺の生き様を無慈悲なほどに抉り出してくれます。
これを読んだら漫画家になりたいなんて言わなくなる?
いえいえ、最終話の締めくくりは、

「ああ、漫画がこの世にあって、本当によかった」
ですよ!

これまでに活躍してくれたキャラクタも何人か登場して有終の美を飾っています。
老人になったオタクを描いた「老後シリーズ」の登場人物たちは、なんと30代の若かりしころのエピソード。
彼らがどうやって人生を間違えたか? がよくわかる(分かりたくないが…)。

常連キャラクタの中でもひときわ常軌を逸していたあの女性も、とうとう最後に、
「ああよかた漫画がこの世にあてよかた」と昇天しています。

最後には、なんだか戯画化されたアメリカ人のような顔で唐沢なをきファミリーが登場。
迫りくる巨大な天体の画もあるのですが、あれは何のオマージュなんでしょうか?
教養がないと漫画も楽しめません。

こういう教養のない読者が増えたから、最終話ひとつ前の「漫画の最後」みたいなことになるのだ!


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