異色の少女漫画「パタリロ!」には、時に読者を置いてきぼりにしたようなギャグが炸裂します。
詳しいストーリーは忘れましたが、確か部下たちがパタリロを笑わせようとするエピソード。
三代目金馬に似た風貌の落語家が一コマだけ登場してひと言だけのセリフがあります。
「まーた茶の湯やってやがるな」
これだけ。
「茶の湯」という落語を知らなくては、意味も何も分からないでしょう。
知らなくとも「落語のオチなのだな」、と見当はつくかもしれませんが笑うところと通じるかどうか怪しいものです。
こうした読者を突き放したような、潔いギャグの使い方は難しい。
多少、読者を無視して描いたところがあっても他の部分の面白さでついてきてくれる、という自信がなくてはできない荒業です。
初心者は真似してはいけません。
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