映画を観てきました「日日是好日」

黒木華主演の映画、「日日是好日」を観てきました。
何も大きな事件も起こらないストーリーなのですが、最後まで飽きることがない不思議な魅力の映画です。主人公と一緒にお茶を習っているような気分も味わえます。

「何も事件は起きない」とは言い条、未来からやってきた殺人ロボットに追いかけられたり、休暇中の警官が高層ビルを占拠したテロリストと戦ったり、タイムマシンで両親のハイスクール時代に出会ったりガキ大将を懲らしめたりはしないものの、人生には色々なことが起きます。

そして一期一会という言葉の意味や重みが少しずつ感じられるようになります。
黒木華の表情や挙措が、嫉妬や焦り、幸せや満足感といった微妙な心理を見事に表現しているのも見どころでした。それに対して、監督が張り切ってしまったと思われる「映画的手法」が、やや余計に感じられました。

「主人公の心象風景を映像化しました」という場面は、まったくの蛇足というか監督の独りよがりに思えて、観ていて気恥ずかしい。感じ方は人それぞれだけれども。

ちょっとネタバレになるかも知れませんが、上記の「心象風景の映像化」は亡くなった父親への追憶を表現しているシーンです。
「そんなことを考えるかなあ」、と白けてしまったですよ。
監督自身が、「オレが死んだ後、娘にこう思ってほしい!」という願望を持っているのかしら?
自分が死んだあとのことまで、人に要求してはいけません。

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