キャットパーソン(クリステン・ルーペニアン)

短編集なのですが、全部は読めませんでした。
表題作であり、一作目の「キャットパーソン」は途中で挫折。「スマホ越しのロマンスに身を焦がす女子大生」と紹介文にあるのですが、読んでいてつまらなくてつまなくて苦痛でした。

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面白いなと思ったのは、表現というのか翻訳というのか。
笑っていることを表すのに「WWW」と若者のネットスラングを使っているのに驚きました。それが悪いということではなく、10年後20年後に読む読者がどう思うかな、と考えてしまって。ま、そこまで考える必要はないのか。

面白い作品もあって、幼少時に「噛みつき魔」だった女性がその癖というか嗜好を封印して大人になって、職場の上司に噛みつきたくてどうしようもない!という「噛みつき魔」は傑作だと思います。

結末を読んでびっくり、その後を想像してドキドキ、暗に示されているであろうテーマに思いをめぐらせてフムフム。

短編集を全部読む必要はない、気に入ったものだけ読んで楽しめばよい。
そのほうが、あとから残りの作品を読んでみようか、という気になるものです。

無理して「読破」しても、苦行から解放されたってだけのハナシですからね。

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