朗読っていいなあ、そしてドビュッシーは素敵だなあ

先日、NHK札幌放送局のアナウンサーによる文芸作品の朗読とピアノとフルートの生演奏付きを楽しむイベントに当選した旨を拙ブログにてご報告しました。昨日(2019年11月30日)、奥さんと聴きに行ってきました。プロのアナウンサーによる朗読は思っていた以上におもしろいものでした。

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朗読されたのは全部で6作品。担当したアナウンサーは6名。
とは言い条、一人が一作品を朗読するのではなく、ベテランアナウンサーは2度登場したり、一つの作品を三人で演劇的に朗読するなど、バラエティに富んだ構成で楽しめました。

どの作品も寡聞にして読んだことがなかったのですが、耳から入ってくる文学作品はアナウンサーの声と読み方の心地よさで、まさに胸に染みいるような味わいの深さを感じました。

中でも感動的だったのは、伊藤整の『冬の詩三篇』です。
冒頭にピアノがやや不協和音的なアルペジオを奏で、フルートが旋律を吹き始めると、そこはもう北海道の冬の景色です。不覚にも泣きそうなくらいの感動でした。朗読が始まっていないのに。
ちなみにあとで奥さんに確かめたら、冒頭の曲はドビュッシーの『夢』でした。誌の中にも「夢」という言葉が出てくることですし、まさにぴったりの選曲でした。

アナウンサーの朗読はよいものだと感じました。活字で読んでいたら捉えきれないであろう情感や臨場感が、朗読を通して、人の声を通して伝わってくるのは気持ちがいいものです。

機会があれば、また朗読イベントに行きたいなあ。

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