家の光童話賞入選作を読みました

今年は三つほど童話賞などに応募しましたが、いずれもかすりもせずに落選の選外のボツでした。
いつものこと、とは言い条、やはり精神衛生にはよくなく、ちょっと、いやいや、なかなか落ち込んだものです。

落ち込むほど一所懸命に書いていたのか、と問われると、それなりに努力した、とは答えられます。
貧相だけど気品ある胸を張って、そう答えられます。

落ち込んだ気持ちに効くのは、あきらめだったり日にち薬だったりしますが、さらに効くのが「納得」です。

受賞作を読んで、「これはいい作品だ」と思えれば気持ちがすっきりするものです。

先日、家の光童話賞の結果が掲載された2020年1月号を購入しました。最優秀作が掲載されていたのですが、なるほど、これなら最優秀賞に違いない、と読んで納得の作品でした。

こんな素晴らしい作品は、ハンサムで上品な中年紳士には書けません。

選者の評にもある通り、授業のリポートのような内容なのに、音読してみるとわくわくするような心が躍る作品です。作者の息遣いとか体温、そして登場人物たちが生き生きと動く様子が目に浮かび耳に聞こえるような作品です。
ネタばれと著作権の問題があるので、あえて詳細は書きませんが、「音」を扱ったところが面白かった。

「野菜と音」という組み合わせは、頭だけで考えていたらなかなか出てこない気がします。きっと作者の体験が大きく影響しているのではないかしら。

ハンサムで上品な中年紳士も、家庭菜園での体験を童話創作に活かしたいと決意しつつ、雪に覆われた庭を見下ろす年の瀬なのでした。

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