ポケットに手を入れるのは、不安だから
先日(2020-07-03)、「チコちゃんに叱られる」で教えてもらいました。
かいつまんで説明すると、ポケットに手を入れるのは一種のセルフタッチなのですね。つまり自分で自分の身体に触れることで不安を和らげる行為。人と話していて不安になったり困った時に、顔や髪の毛を触るのと同様です。
なるほど、確かに大喜びしている場面でポケットに手を入れている人はあまりいません。
贔屓の野球チームがゴールを決めたとか、サポートしているサッカーチームが逆転ホームランを蹴ったとか、第一志望の一流大学に苦節3年の浪人を経て合格した。そういう状況で、ポケットに手を入れて薄く笑っているだけなら、相当にクールな人間か未来を見通す預言者か裏口入学を知っていた人間でしょう。
さてポケットに手を入れるのは、圧倒的に男性が多い。
それにワケがあって、まず女性の服にはポケットがないことも多いし、あっても小さい。
さらに女性よりも男性のほうが、不安を感じているという弱みを人目に晒すのを嫌う傾向がある。
よって目立たないようにセルフタッチができる、「ポケットに手を入れたポーズ」をするのだとか。
ここで思い浮かぶのが、不良とかツッパリの人たち。最近でいうとヤンキーなのかな、ちょっと違う気もするけど。
いわゆるツッパリの人たちがお得意のポーズは、ポケットに手を突っ込んで(単に「入れる」ではなく)睨みつけるという体勢。
多くのツッパリ人たちは、漫画などに登場した「カッコイイツッパリ人」を真似て、威嚇の意味でそういうポーズをしているのでしょう。
しかし、ポケットに手を入れる=不安でセルフタッチ、ということを頭にいれて考えると見え方が違ってきます。
威嚇しながらも、相手のほうが強かったらどうしよう、喧嘩して退学になったらどうしよう、トイレにも行きたいのだがケンカ中に漏れちゃったらどうしよう、という不安を抱えながら、精一杯に虚勢を張っているんだな、と思えるではありませんか。
無理するんじゃないよ、と言ってやりたい気もしますが、「なめるんじゃねー」と激昂される気もする。
まあ、激昂しながらもポケットから手は出さないかも知れないけど。
あ、ポケットから手を出されちゃまずいのか。
胸ぐら掴まれたり殴られたりするのか。
どうぞ、そのお手々はポケットに入れたままで威嚇してください!
この記事へのトラックバック
この記事へのコメント
海
セルフタッチというのは、なんとなく
わかる気がしますね。小さな子供が
親と手をつないで歩きたがるのも
それと似たものかもしれません。
不安を解消したい気持ちの表れなのでしょうか?
まあ、大人でも夫婦で手をつないでる人たちもいますが。
安倍総理みたいに(笑)
あれも不安の表れなのかしら?(笑)
おなら出ちゃっ太
コメントありがとうございます。
子どもは自分の身体と他者の身体との区別が曖昧だといいます。
ですから、親と手を繋ぐことは二重の意味で安心感があるのかもしれません。
総理夫妻はどうなのか。
手を放すと何が起こるかわからない、と思っているのかも。
お互いに。