甘木雑誌の掲載原稿修正、なんとか期日に提出できました。もっとも、期日に提出するのは当たり前で、優秀な人なら期日前に提出しちゃうんだろうなあ。そういう人を目指そう、目指したい、目指せることを目指そう。←やる気、あんのか?
さて、編集者さんの指摘は実に適切でした。自分の目で読んでも見つけられなかった欠点を指摘していただいたのは、今後の創作にも活かせる貴重なアドバイスとして、決して忘れません。たぶん。
「小さい子どもには分かりにくいんじゃないか」「読み聞かせをする人は、どう読むか」など、気づきにくいものです。
ましてや、自分が色男である、よく見ると貴族的な風貌であることは、他人には気づいてもらえないものです。
それにあわせて原稿修正をしたのですが、こういうことを受け入れられない人もいる。今回の編集者さんに聞いたハナシではなく、20年くらい前(2000年前後)にパソコン愛好家の書籍に共同執筆者として参加したときの経験です。
当時のことですから、インターネットではなくパソコン通信の「会議室」を使って、原稿をアップしたり修正指示をもらったりしていました。共同執筆者全員が共有する形だったので、他の人の原稿や修正指示を読むことができて、ずいぶんと勉強になった経験でした。
勉強になったのは、他人の原稿を読むことや修正に関する件だけではありません。編集者さんからの修正を、頑として聞き入れない人もいる、ということを学んだのです。
編集者さんは、前後関係や説明の過不足、表現が(パソコンマニアだけで通じるものではなくて)一般的なものかどうかを細かくチェックしていました。ほとんどの指摘は適切なものだったので、共同執筆者は指示に従いましたし、納得のいかない部分は「会議室」で話し合って、解決していきました。
しかし『頑として聞き入れない人』だけは、「自分が書いた文章は自分が魂を込めた自分のものであり、一言半句たりとも、他人の指示で変えたくはない」と主張して譲りませんでした。さらには「私の書いたものは文章として完成されている。あなたの指摘は見当違いだ。これは自分だけの考えではない、現に知人に原稿を読んでもらったが『感動した』と言っていたし、あなたの修正案を見せたら、『書き手の意図を理解していない』と激怒していた」とまで言ったのですよ。実際にはパソコン通信ですので、「会議室に書き込んだ」のですが。
そして「どうしても修正しろというなら、私は共同執筆からおりる」と言って、「会議室」から離脱してしまいました。
それにしても、企画段階の書籍原稿や修正案までを部外者に見せるのはどうなの? そういうモラルについての疑問もありましたが、それよりもプロの編集者よりも友人の言葉を正義として主張するとは、どういうことなのか?
まるで、感染症対策について、医療の専門家が言うことは信じないのに、どこの誰が流布したのかも分からないSNSの書き込みを信用するみたいなハナシです。これはバイアスの一種で、「自分が見つけた情報筋は信頼できるはずだ」という思い込みなんでしょうね。「自分が見つけた情報筋は信頼できる→なぜなら自分には真偽を見分けることができるからだ」という心理でしょう。
『頑として聞き入れない人』は、別に普段は変な人ではなかったと思います。他のパソコン通信の「何某会議室」では、至って常識的な発言とやり取りをしていましたから。「何某会議室」では、主要なメンバーであり人気者でもありましたからね。逆にいえば、「何某会議室」での実績があるばかりに、編集者さんの意見を聞き入れることができなかったのかもしれません。大企業で役職者に上り詰めたオヤジが、定年退職後もその役職を笠に着て尊大な振る舞いを改めないかのように。
クワバラクワバラ!
まあ、ハンサムで上品な中年紳士は勤務先で偉くなったこともないし、家庭内でも地位序列は一番下だし、何かの特技があってそこで一番になったこともありません。ですから、常に学ぶ姿勢で生きてますし、教えていただける機会があれば、いつでもへりくだる準備はできています。
今朝も、アンパンマンに変身する方法を小学生と思しき子どもに教えてもらおうとして、二枚目の不審者と通報されるところでした。
(司馬遼太郎風に)以下は余談。
ちなみに、共同執筆をおりた『頑として聞き入れない人』は、半月後くらいにもどってきた。ページが不足しそうで頭を悩ませていた編集者氏は、「どうしても嫌なら原稿は直さなくてもよい」と折れた。そして『頑として聞き入れない人』を改めて共同執筆者に迎え入れた。あるいは、困らせて相手が折れるのを待つ、という作戦だったのかも知れない。そう思ってしまうと、その人が「何某会議室」で発言したとしても、素直に受け止めれられない気分がいつまでも抜けなかった。
実は今でも、抜けていない。
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この記事へのコメント
失礼致します
どうしても、どうしてもその作品を読みたいのですが。
何という雑誌の何月号に掲載されるのか教えていただけませんでしょうか。
ご無理を言って申し訳ありません。
どうしても読んでみたいのです。
お願い致します。
おなら出ちゃっ太
コメントありがとうございます。
まだ発表前なので、雑誌名や具体的な時期は書けません。
→秘密だよ、他言するなよ、漏洩したら殺すよと言われたワケではなく、自主規制です
申し訳ございません。
見本誌が出るなどしたら、このブログでお知らせいたします。
失礼致します
すごく、すごーくうれしいです。
楽しみに待っています。
あなたさまの文章が大好きな一人です。
これからも勝手にファンでいさせてください。
私の拙い文章に返信してくださったこと、本当に感謝申し上げます。
おなら出ちゃっ太
コメントありがとうございます。
こちらこそ愚にもつかない駄文章を書いているのに、ファンでいてくださるとは、感激でありますし、感謝してもしきれない思いでいっぱいです。
ただ老婆心じゃなくて、ハンサムな老爺心で申し上げるなら、
もっと、まともな方が書いたブログを読まれたほうが……。