パット・メセニーのアルバム、ウィチタ・フォールズを買いました。
正しい表記というか原題は『As Falls Wichita, So Falls Wichita Falls』ですが、長いのでウィチタ・フォールズ。
それにしても原題の意味がよくつかめません。
がんばって解釈してみると、「ウィチタの秋のように、秋はウィチタの秋のごとく」?
このアルバム、1981年リリースの作品。ぼくが19歳のころです。
当時、メセニーは好きだったのに、なぜかこのアルバムは(LPで)買っていませんでした。
芸術的すぎる気がしたのか、とっつきづらく感じたのか、懐が寂しかったのか、女の子にモテモテでデートの忙しかったのか、どうも覚えていませんな。
まて、19歳というのは浪人しているころか。うーん、ウィチタどころじゃなかったのかな?
還暦をひとつ過ぎた頽齢に至って、改めてこのアルバムを購入したのはきっかけがあります。
何度か記事にもしているのですが、いつもコメントくださる海さんのブログ記事です。
映画「ファンダンゴ」の中で、「イッツ・フォー・ユー」が使われていて印象深い、というのを読んだからです。
それにしては件の記事は3年も前だぞ、というご指摘もありましょう。
石の上にも三年という言葉もありますし、桃栗三年柿八年という言葉もあります。
亡くなった父は、柿八年に続けて「ナシのバカヤロ13年」と言ってましたよ。
それを考えたら、ブログ記事を読んでから3年なんて短いものです。
アルバムの発売からは20年以上経っていますが、それだって地球の歴史から比べたらほんの一瞬にもならない時間ですよ。
それを考えたら、一曲目が20分もあってLPレコード時代は片面をまるまる使っていて、まるで70年代のプログレッシブロックみたいだということも問題ではありません。
一曲目の「ウィチタ・フォールズ(As Falls Wichita, So Falls Wichita Falls)」ですが、冒頭の音は極めて小さくて聴き取りにくく、まるでラベルのボレロのようです。
音量は次第に遠くから押し寄せてくる雑踏のように大きくなり空間を満たしていきます。
パット・メセニーのギターと、ライル・メイズのキーボードの織りなす音空間を、ナナ・ヴァスコンセロスのパーカッションと声とが埋めていく様は、音で描く抽象画のようでもあります。
そして、「イッツ・フォー・ユー」のノリの良さと言ったら!
こんな素晴らしいアルバムが、今は1,500円(税込みだと1,650円)で買えるんですね。
→発売当時2,500円で買わなくてヨカッタ、なんて意味ではありません!
この記事へのコメント
海
いや~、嬉しいですね!!
私はiTunesストアでダウンロードしましたが
2300円ぐらいだった気がします(笑)
最近も、仲の良い後輩からパット・メセニーのアルバムを
2枚借りました。先週の話です。
そんななかで、しろまめさんの記事を拝見。
これが有名な、引き寄せなのかもしれませんね(笑)
しろまめ
コメントありがとうございます。
ウィチタフォールズ、買ってよかったです。本当によかった!
モノが増えるのは好ましくない、とは言い条、やはりデータを買うよりも円盤ですね……。