いろいろな読み方があるんだなあ

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何人かの方から、『ぼくがぼくに変身する方法』の感想をいただいております。
ありがたいことでございます。

「ここがよかったよ」と言っていただくこともあるのですが、なかなか人それぞれで面白いです。

たとえば、「サンダー仮面の体育座り」のシーン。挿絵にもなっています。

あの場面は、変身ヒーローと体育座りというアンバランスさを、落語でいう『くすぐり』として入れました。
装丁を担当してくださった方も、「ここはポイントだ」と考えてくださり、イラストレータさんに作画していただいた上、奥付にまで使っていただきました。

あるブロガーさん(児童文学作家さんです)は、「物語の面白さが集約されたワンシーン」とまで言ってくださっております。
たいへんにありがたいことでございます。

そのブロガーさんのいう面白さは、友人関係の妙みたいな感じで、いっしょにいるのに自分と同じ方を向いてくれないもどかしさ、なんだそうです。
うーん、作者としてはそこまでは全然考えていなかったので、想定外の予想の斜め上を行く意外さでありましたよ。

そこまで読み込んでくださり、ありがたいことでございます。

この記事へのコメント

  • しろまめさん、どうもです。
    実は以前からお聞きしたい事がありまして
    ついでといっては何ですが、この機会に。
    もし、「ぼくがぼくに変身する方法」がアニメ化とか
    実写化されるとした時、そのシナリオとか演出方法について
    細かく注文をつけますか?それとも、自分はあくまで
    原作なので、映像化する場合は好きにして構わない、
    なんて感じですか?
    よく、原作者の方とテレビ局が揉めたりする事が
    ありますよね。原作者の名前を外させたり、
    中には自殺してしまった原作者の方もいました。
    私自身は、「自分の手を離れた後は好きにして構わない」
    なんて思うのですが、しろまめさん自身は、どのように
    お考えなのか、興味があります。
    「本の中の、このシーンだけは必ず使ってほしい」とか
    「主人公のこの部分だけはいじらないでほしい」みたいなものが
    あれば、是非お聞かせください。
    もちろん、「好きにしていい」とかでもOKです(笑)
    2024年09月12日 21:55
  • しろまめ

    海 さん>>
    コメントありがとうございます。
    いやあ、アニメ化だなんて、とんでもないことをおっしゃいますねえ(笑)。
    とは言い条、妄想癖のあるぼくですから、ドラマ化とかアニメ化されたらどうしよう!?なんて考えなかったと言えばウソになる、というより真っ赤なウソですね。

    演出とかシナリオに注文をつけるときりがないので、よほどの改変(変身した少年が宇宙帝国軍と戦いつつ宇宙人が宇宙に帰る手伝いをしつつ死体を探しに行って帰る途中に未来から来たネコ型ロボットに頼んでクラスの女子の入浴シーンをのぞき見る……)がない限り、ご自由に、でしょうか。

    ただし、原作者として希望があるとすれば、音楽ですね。
    ドラマの冒頭は、ビートルズの『レット・イット・ビー』の『トゥ・オブ・アース』で始まります。
    で、最後は同じく『レット・イット・ビー』から『ゲット・バック』で締めくくってください!

    できたらゲット・バックにあわせて出演者にダンスを踊ってもらって、最後の最後に、
    「原作者から、みなさんにお礼申し上げます。ドラマの原作が童話賞を獲れたらいいな」というセリフを英語で入れさせてもらいます。

    「今の子どもたちは、ビートルズなんて知らないですよ」という意見もあるかも知れませんが。
    知らないなら、よけいに教えてやらねばなりません、それが大人の責務です。

    といえば格好いいけど、単に自分の趣味だったりする(笑)。

    あ、それとやっぱり、体育座りは必須で!って、注文多いな!(笑)

    2024年09月12日 22:18