篆刻をやってみた

まちゼミおたるで受講してきたのは、姿勢改善とか背骨と骨盤の矯正とか健康関連の講座ばかり、ではないのです、実は。篆刻の講座も受けてきました。

篆刻とは、主に中国の古い書体である篆書体の文字を印に彫ることであります。篆書というのは、よく印鑑に使われている象形文字っぽいデザインのフォントです。

請求書などに押してある「株式会社ナントカ之印」などに見られる、例えば「株」の木偏の横棒が潰れたUの字だったり、左右に伸びるななめの千が、下向きのUの字みたいなフォントです。

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今回は、蝋石という石に文字を掘りました。蝋石というのは柔らかい石で、子どものころ、アスファルトの路面に落書きするのに使ったローセキと同じものです。蝋石と書くと重々しいけど、ローセキと書くと鼻垂れ小僧が「ヘノヘノモヘジ」とか描いていそうな軽さがあるなあ。落書きはさておき、今回は2.5cm角くらいで長さ7cmほどの石柱を使います。落とすと欠けるので注意が必要ですね。

この石に篆書文字を彫るわけですが、いきなり彫るのではありません。

本式には、筆を使って印面に篆書文字を鏡文字、つまり左右反対に彫ります。言うまでもなく、印を押したときに正しい文字にするには、鏡文字で彫らなければなりません。

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分からない人は、ご自分の家にあるハンコなりネームスタンプの印面を見てください。まあ、「山本」さんとか「青木」さんだと、あまりピンとこないかもしれませんが。

さて、素人が印面に筆で鏡文字を、しかも篆書体の文字を書くのは、まず不可能。そこで紙に篆書文字を書きます。
この段階からして、すでに難しい。自分の名前の漢字が篆書ではどういう形になるか、は字引を貸してもらえるので調べればすぐにわかります。問題は、篆書をバランスよく書き写すこと。普通の文字ですらちゃんと書けないのに、象形文字みたいな篆書を書き写せるのかどうか……。

ちなみに、今回は名字ではなく、名前を篆刻しました。講師の方が勧めてくださったのですが、名字だと家族も含めた印である。自分本人の印とするには、名前のほうがよいそうです。


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