一輪挿しに花を活けるように

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目下、600~800字くらいの作品に取り組んでいます。
四百字詰原稿用紙でいうなら、1枚半から2枚くらい。ずいぶん前に掲載された「母の友」の一日一話よりも短い。

短いから簡単かというと、むしろ難しい気がします。
いや、長いものを書くのはそれなりに体力もいるし手間もかかりますが、ボリュームが武器になる。
言って見れば、枝葉で飾ることができます。

ところが短いものは、それができない。一輪挿しに、すっと花を一本活けるようなものですからね。

音楽なんかでも、長い曲よりも短い曲のほうが作るのが難しいと言います。

最近、またジェネシスを聴いてますが、あのバンドは基本がプログレッシブ・ロックですから長い曲が多い。いずれも大作揃い。前奏のイントロダクションから前奏が始まって、ヴォーカルが入ったと思ったら間奏があって、本式に歌い出したあとにも色々と仕掛けがある。

ところが、ビートルズの、たとえば「アイ・ウィル」が2分弱、たとえば「ジュリア」が3分弱。
こうした短い曲が、ジェネシスの大作に見劣りするかというと……。
同じビートルズで、「レボリューション9」が8分半くらいだし……。

ともかく、800字。
ちなみにお手本として提示された作品をみたら、600字以下で素晴らしい作品に仕上がっていました。

一輪挿しでも眺めながら考えるとするか。

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