靴屋の店員さんが

先日、新しいスニーカーを買った時の余談です。「お前の話は余談ばかりだ」と、おっしゃる方は余談の間の余談だと思ってください。
さて店頭でスニーカーを探していて。
店員さんに、「これこれこういう商品はありませんか?」と質問することはよくあるでしょう。
そういう場合、尋ねられた店員さんは「こちらです」など言いつつ、商品のある場所に案内してくれるのが普通……一般的だと思うんですよね。

ところが、その店員さんは無言で返事もせず、黙ったまま踵を返して歩き去って行ったのですよ。
「はてな?」と思いつつ眺めていたら、数メートルほど離れた棚の前で立ち止まって振り返り、「こちらです」というポーズをとっていました、無表情に。

teninsan.jpg

あーのーねー。
そういうときは黙って移動するんじゃなくて、「こちらです」とか「ご案内いたします」とか言うんじゃないのか?
プイッと行ってしまったから、どうしたのかと心配になるじゃないか。
こっちは老人で聴力が衰えているんだから、自分の耳に問題があったかと気になるじゃないか。

その後は、ほかの元気のよい店員さんに接客してもらったのですが、黙っていなくなるとか、声が聞き取りにくいとかはなかったです。
あれはどうも、件の店員さんに限ったハナシで、お店全体が「なってない」のでありませんでした。

今はカスハラとかモラハラとか安達ケ原のオニババとかに八釜しい時代ですから、店員さんに苦情を言うような真似はしません。
そういうことをするには、ぼくは上品すぎるし気が小さすぎるし面倒くさがりだし。
もしかして、人と接するのが苦手な人が、一所懸命に接客業を頑張っているところなのかもしれないし。そうだったら、苦情を申し立てて頑張りに水をぶっかけるような真似はしたくありません。
と考えれば、店員さんに腹を立てることもないし、物語のネタにもなるというものです。

この記事へのコメント