子どもは運動靴を履くべきであるという教えを守って

patfoot.jpg

小学校3~4年生のころ、担任の先生が色々なことを教えてくれました。
少々変わったところもあるヒトではあったのですが、よいことも教えてくれました。
そのひとつとして、「子どもは革靴ではなく運動靴を履くべきである」を覚えています。
もちろん子供用の靴ですから、本式の革靴ではなく革靴風のエナメル靴です。入学式など式典の日に履くような靴ですね。
とは言い条、昔はそうたくさんの靴をそろえる家庭は少なかったので、普段の通学でも革靴風を履く子はたくさんいました。

担任の先生は、そういう革靴もどきは運動に向かないとしていました。確かに運動靴と違って紐をしめられるワケでもなく、走ってるうちに脱げそうになったり、実際に脱げたりしたものです。
だから体育の授業には向かないのですが、先生の教えはそれだけでは済みません。
通学途中でも、道の端で足を滑らせたりするかもしれない。自動車に轢かれそうになったとき、とっさの行動を妨げるかもしれない。
それらをいちいち、具体的に説明しつつ、革靴もどきよりも運動靴ということを子どもたちに教え込んだのです。
それから50年以上経っても、その教えをちゃんと覚えています

実際、素直な紅顔の美少年だったぼくは、その教えをちゃんと守って成長しました。
大学4年生で就職活動を始めるまで、革靴など履いたことがありません。小学校、中学校、高校、浪人時代、大学、ずーっと運動靴ばかり履いていました。
周囲では、時にはオシャレな革靴などを履いて気取っているヤツもいるにはいましたが、ぼくは実用性と機能性とを重視して、ずーっとずーっとずーっと、運動靴で過ごしていたのです。

ですから、ジャズギタリストのパット・メセニーがいつもスニーカーを履いていることを知った時は、感動と歓喜の涙が滂沱と流れたものです。
自分は間違っていなかった、やっぱりジャズギタリストはスニーカーだ、いつも運動靴で過ごしている自分も立派なジャズギタリストだ、などなどとコーフンしたものです。

いや、間違ってるから。


この記事へのコメント