この日も朝食はホテルのビュッフェでとりました。ひとり3,000円近いとはいえ、栄養補給は大切です。昨日はパンだったので、和食にしてみました。ご飯があるので、このあと気になっていた近江牛の牛丼とカレーもひと口ずつ食べて満足しましたです。
そして最終日は、レッツゴーミシガンと三井寺、そして大津絵美術館を目指します。
ブログをお読みの皆さまには、ここで当然「レッツゴーミシガンってなに?」という疑問があるでしょう。
お答えします、「レッツゴーミシガン」とは、『成瀬は天下を取りにいく』(宮島未奈)の五番目のエピソード。主人公成瀬に一目惚れした男子高校生が琵琶湖観光船ミシガンに乗る、というお話です。それを読んでからはもう、断然ミシガンに乗ってみたくなりました。「大津の旅」を成瀬の聖地巡礼とするなら、絶対に外せないコースであります。
もう少し詳しく書くと、琵琶湖汽船が行っている「ミシガンクルーズ」という観光航路ですね。大津港から出て大津港に戻ります。
例によってホテルからはシャトルバスで大津駅へ向いますが、この日はチェックアウトです。多少、名残惜しくもあります。
JR大津駅からは、バスで「浜大津」へ。そこから琵琶湖まではすぐです。すぐとは言っても徒歩で5~10分くらいかな。しかしその道程は、景色がよくて楽しいのでまったく苦になりません。途中で歩道橋をわたるのですが、それすら展望台気分ですもの。
歩道橋には「浜大津スカイクロス」という名前がついていました(たった今、Googleマップで確認)。なかなか優美な構造物なのですが、全景写真を撮るのを忘れていました。ネットで検索しても、そこからの景色の写真はたくさんあるのですが、構造物そのものの全体を写した画像は見つかりませんでした。
これが浜大津スカイクロスからの景色です。
ビューポイントというのか、通常の通路とは別に琵琶湖にむかってせり出した場所もあり、地名と方位が示されています。
記念撮影にピッタリの場所のひとつでしょう。実際に、ぼくたちもここで写真を撮りました。
そして観光船乗り場の一角にあるのが、成瀬コーナー(笑)。
たくさんの印刷物を見ると、地元がいかに「成瀬」に力を入れていたのか、また逆に「成瀬」に影響を受けたのかがわかりますね。ここまでの影響力がある本って、かつてあったかな?
そしてこれが、これから乗船する「ミシガン」です。大きくてきれいな船です。
船に乗る前にあたりをぶらりと歩いて、景色のよいところで写真を撮りました。
案内看板を見ると、ここから見えるのは琵琶湖のほんの一部分でしかないことがわかります。琵琶湖って、広いんだなあ!
案内看板に記された「重要眺望点」から撮影した一枚。遠くに見えるは、一昨日訪問した比叡山です。
手前の水が溜まっている部分はなんなんだ?
今回は60分のコースで乗船しました。9時40分の出港です。
最上階のミシガンスカイデッキにいたので見物はしなかったのですが、出港時のセレモニーがあったみたいです。
出港後の船内では、クルーズを盛り上げてくれる歌のお兄さんとお姉さんが観光案内をしてくれたり、歌で賑やかしてくれたりします。
それを聞いたり聞かなかったり(耳には入るが意識に残らない)しているうちに、40分ほどして、におの浜観光港へ到着。ぼくたちが3泊した「びわ湖大津プリンスホテル」の真ん前です。
それなら「ここから乗れば楽だったんじゃないか?」なんて思うのは計算ができていない証拠です。60分コースで40分後に到着したんですよ? ここから乗船したんじゃ、20分ほどしか楽しめないじゃないですか! まあ、逆に。ここで降りて「LAGO大津たねや」に行くという選択肢もないわけでなかったんですけどね。でもそうすると、次の目的地である三井寺までが遠くなるし。
ミシガンを動かしている推進機は、この赤い外輪です。実際に運行されている外輪船は世界的にも珍しいそうです。
外輪の回るさまは力強く、成瀬によれば「落ちて巻き込まれたら助からない」んだそうですよ。
まあ、命の心配とは別に、外輪に巻き上げられた水飛沫も、すぐに湖水と混じり合い、束の間、湖面に航跡を残して、また何事もなかったように穏やかな水面に戻るのは見ていて飽きません。
どの写真を見てもわかることがあります。
周囲の山の上には雲がかかっていても、この日は琵琶湖上空はほとんど雲がありません。細長い雲がたくさん写っているのは、飛行機雲です。飛行機雲はとても多い、というか琵琶湖上空には頻繁に飛行機が行き交っていました。
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