大津の旅~レッツゴーミシガン余談~ミシガンの人々

今回の旅の目玉のひとつ、成瀬の聖地巡礼とも言える「レッツゴーミシガン」。乗客は、総勢100名ほどは乗っていたかな?
出港後に乗客数をアナウンスしたかもしれませんが、聞いてなかった。出港時に、乗客がドラを叩くなどのセレモニーもあったのですが、最上階のミシガンスカイデッキにいて見逃しました。
外国人客もいましたが、大半は日本人客で、関西圏の人が多かった。これはミシガンに限らず、比叡山でも近江八幡でも彦根でもそうでしたね。関東や北日本から来る人は少ないのかもしれません。

ミシガンクルーズの同じ60分コースでも、船内のレストランである「ミシガンダイニング」での食事がついたコースもあります。今回はこちらで参加している女性がひとりだけいました。その方をずっと観察していたわけではないので確かなことはわかりませんが、せっかく眺めのよい船に乗ったのですからレストランに閉じこもっているよりも、あちこちフラフラと歩き回ったほうが楽しいんじゃないかなあ。もしかしたら、地元か近隣の方で、何度も乗船しているのかもしれません。成瀬も「そんなしょっちゅうではない。年に2、3回くらい」の頻度で乗っているそうですから。ぼくが目撃した女性も、「今日はお食事つきコースにしましょう、自分へのご褒美よ」なんて。後ろ姿しか拝見しておりませんが、物静かで清楚で知的な雰囲気の方でした。

赤ちゃんを連れたアメリカ人と思われる若い夫婦もいました。赤ちゃんがとても可愛らしく、デッキにいてもそばを通りかかる人たち(おばさま方を中心に)全員が、「まあ、かわいい」と目を細めたり手をふったりしていました。アメリカとヨーロッパ人を見分けるほど欧米人と接しているワケではありませんが、あの呑気そうな顔はアメリカ人でしょう(個人の見解です)。

そして、それよりも気になる客がいたんですよ。
ミシガンスカイデッキで景色を見ていたら、隣の男女二人連れ、つまりカップルの会話が聞こえて来たのです。
素直でかわいい感じの40代くらいの女性と、ゴルフ焼け風の色黒でキザで不誠実そうな50代の男の組み合わせで、見るからに「あのふたり、夫婦じゃないわね」というカップルです。
その二人から聞こえてきた会話の断片は……。

女「ハヤブサに乗った時の写真、だれにも見せてないですよね?」
男「見せてないよ」
女「◎◎さんに、部長と付き合っているんですかと聞かれたけど、とぼけておきました」
男「※▲$&$÷#~」←聴き取れなかった

あらら。「職場の人には付き合っていることをナイショ」にしている二人らしいです。
不倫……かどうかはわかりませんけどね。不倫でなくとも、職場の男女交際(←ひどく時代錯誤に感じる言い回し)は周囲に余計な気を使わせるなどの理由でナイショにしておきたいこともあるでしょうし。
なので、いつもは職場でも何事もないような顔をしている二人なのでしょう。まあ、もしかしたら、だれにも気づかれていないと思っているのは当人たちだけで、周囲には丸わかりだったり、薄々は感づいているという可能性は否定できません。だからこそ「付き合っているんですか?」という質問が出たんじゃないか。
「もう、みんな分かってますよ」という意思表示というか、確認のためにジャンケンで負けた人が「付き合っているんですか?」と問いかける役をやらされたとか……。

まあ、それはさておき、この日この場所では知り合いの目がないせいなのか、おふたりは二人だけの世界を満喫していましたよ。もう、存分に、こってりと、首まで浸かるようにして。
しかしミシガンには多数の乗客が乗り合わせており、余計なことが目に入るタイプのハンサムで上品な紳士も乗っています。ちなみに、最前のふたりの会話は妻の耳にも届いておりました。
さらに琵琶湖を遠く離れたブログ記事の世界で暴露されるとは、このおふたりも夢にも思っていなかったことでしょう。

このカップルが展開した「二人だけの世界」について、簡単に書き留めておきますね(←悪趣味)。

まず船内の舳先付近にある「ラバーズ・ミシガン(恋人の聖地)」での目撃。

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右舷にあるスポットなのですが、まさにこの二人のためにあるような場所ですね。楽しそうにしていましたよ。
ちょっとだけ見に行ったのですが(←件の二人を、ではなくて「ラバーズ・ミシガン」という場所を!)、二人のじゃまをしてはいけないと妻がいうので、そうそうに退散しました。

それからクルーズも終盤に差し掛かったころ、3階の屋外デッキに座っていると、後方で手すりにもたれて立っている「職場にはナイショの」お二人がいました。
「手すりにもたれて」と書きましたが、「二人がお互いにもたれかかるように」して立っている、とも言えます。
いやあ、昼間から公衆の面前で、あんなにベッタリと密着してくっついてイチャイチャしている人たちは、本当に久しぶりに見ました。十年くらい前、バスの中で男子高校生が女子高校生を膝の上に座らせていたバカップル以来です。
「職場にはナイショの」お二人の女性は、男性にぴったりと寄り添って密着して立ち、頭を男性の胸のあたりにあずけるようにしていました。男性もまた頭部を女性の頭に乗せるようにかしげていて、手はしっかりと腰を抱え込んでいました。

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あまりにも密着してるので、記念写真でも撮るのかと思ったくらいです。しかしお二人は自撮り棒もセルフタイマーも使わず写真も撮らず、ただひたすら密着して(こうして観察している人がいるのだが)二人だけの世界を夢見るようにして楽しんでいるのでした。特に女性の幸せそうな表情は、それを見ていた妻の記憶にも強く残り、琵琶湖の景観を押しのけるほどのインパクトでした。

写真に撮っておきたいほどでしたが、さすがにプライバシーと肖像権の侵害ですし、人としてよくない行いですからやりませんけど。
それともいっそ、「写真撮りましょうか?」と声をかけてあげたらよかったのでしょうか?

※画像はツイッタ(いや、今は以下略)のAIであるGrokを使って描いたイメージ(実際にはこんなに美男美女ではないが……)。


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