ずっと以前ですが、ツイッタ(言われなくてもわかっています、今はもう「ツイッタ」ではなく「X」だということは百も千も承知でありますが、あえてなの)に興味深い投稿がありました。
ツイートしたのは漫画家さんなのですが、編集者からひどい扱いを受けた、というものでした。
ざっくり書くと、原稿を送ったのに読んでもらえない、催促するとひどく面倒くさがられる、あげくの果てに漫画家さんを非難する。
事実を話しているのに、事実として受け止めてもらえない。
これだけでも相当ツライことなのですが、漫画家さんにはさらにツライ追い打ちが待っていました。
上記の件を知人に相談すると、
「そんな人がいるはずがない」「あなたが非常識なことをしたのではないか?」「被害妄想で話を盛ってるでしょ」「嘘つくな」などなど。
漫画家さんが経験したこと、知人に相談したことは紛れもない事実なのですが(ぼくが確かめる術はないので「事実」との仮定です)。
相談された人、というか人間というものは、「自分の常識外の事象を事実として受け入れるのが難しい」のだそうです。
たとえば、あなたがお店で買い物をしたとします。そのお店は社員教育が行き届いてサービスの良さでは定評があるお店だとします。
それなのに、あなたが接した店員さんは態度がものすごく悪かったとします。
口の利き方は横柄だし、商品について質問してもいい加減だし、釣り銭は投げてよこすし、「ありがとうございます」も言わずにスマートフォンをいじっているし、
しかもおまけに、店を出ていくあなたの背なかに向かって「チッ」と舌打ちして、「安物しか買わないくせに」とつぶやいたとしますよ。
あなたは当然、腹が立って周囲の人に「あの店でこんな接客を受けた!」と怒りをぶちまけますよね。
ところが周囲の人は、
「あの店に限って、そんなはずはない」「あなたがカスハラしたんじゃないの?」「話を盛ってるでしょ?」などと言われたらどうします?
話を聞くほうは、「普通ならありえない事象」を聞くと、その事象よりも事象の話し手がおかしいのではないか、と考えてしまうのですね。
なにしろ、聞き手としては、「普通ならありえない事象」を確認する術はないのですから。
これがこじれると、あなたは「ありえない事象」を本当だと言い張り続ける変なヤツだと認定されてしまいます。
「たとえば、」であげた、お店の店員さんなら、まだ確認のしようがありますよね。
防犯カメラの画像を確認するとか(←簡単には確認できないだろうが)、ほかの人にも接客を確かめてもらうとか。
なんなら、あなたがもう一度、その店に行って店員さんの様子を第三者に確認してもらうとか。
ですが、元々のツイートされた事例、漫画家さんと編集者さんのケースはいわば密室でのできごと。本当のところは確かめようもありません。
ぼくはツイートした漫画家さんを信じたいのですが、漫画家さんに責任がないと100%断言もできません。
けれども、普通ならありえない事象が起きて、それを人に相談しても信じてもらえない、ということはあるのですよ。
人間には、自分の常識外の事象を事実として受け入れるのが困難な思考回路があるのですから。
最近はブラック企業などの言葉が定着したのですが、以前なら、残業代も出ない、休憩時間もない、と言っても信じてもらえなかったのでは?
大事なことなので、もう一度書きます。
人間には、自分の常識外の事象を事実として受け入れるのが困難な思考回路があるのですよ。
この記事へのコメント
海
なかなか興味深い記事ですな。
たしかに、人間誰しも自分の考えが正しいと
思ってしまいます。私もそうです。
また、人にはそれぞれ価値観というものが違うし
何が正しいのか正しくないのかは、実は
ハッキリしてなかったりします。
(もちろん法に触れるような事例は論外ですが)
非常に難しい部分ですが、他人の意見に振り回されず
あくまでも自分の常識で判断するしかないですが、
他人の意見を真っ向から否定するのではなく、
「なるほど、そういう考え方もあるのか・・・」
なんて感じで一歩引いて冷静に物事を見つめる、
心の余裕を持ちたいものですね。
とくに、ここ最近の世の中はSNSとかでも
なんでも揚げ足取りしたり、否定する書き込みとか
ありますからね。芸能人が「新しい車買った!」とか
写真付きで投稿すると8割ぐらいは「素敵な車!」とか
「カッコイイ~!」なんて感じだけど、2割ぐらいは
「カッコつけるな」とか「自慢すんな」みたいな
コメントつきますからね(笑)
なんか話が横道逸れて申し訳ありません!
しろまめ
コメントありがとうございます。
まったく最近は何が本当なのかわかりにくい世の中ですよね~。
一方聞いて沙汰するな、となにかのドラマで聞いた覚えがあるのですが、両方聞いているうちにワケがわからなくなったりして。
とりあえずは、世の中には自分の常識を超えたことも起こり得るということを肝に銘じます。