少し前(2026年5月ころ)ですが、ツイッタ(旧「エックス」、あ、逆だ!)で「百舌鳥の早贄」が話題になっていました。
ある作家さんが「百舌鳥の早贄」という言葉を使ったら、編集者から「そんな言葉は誰も知らないから、別の言葉に替えてください」と、かなり強い調子で言われたのだとか。「強い調子」の中には「編集部の全員に確かめたが、誰も知らなかった」という言葉も含まれます。
確かに「百舌鳥の早贄」という言葉は普段使わないし、その作家さんがどういう文脈で使ったのかも不明ですが、さすがに編集部で誰一人として知っている人がいなかった、というのも信じがたい。それに対しても、ツイッタでも様々な意見が出てましたが、
この話題から見えて来たことが、ふたつあります。
ひとつは、「自分が知らない言葉や事象が世の中に存在することを認められない人がいる」ということ。
単純に言えば、「オレは知らない、聞いたこともない。だから、そんなモノはない」という態度ですね。こういう人は自分を全知全能だと思っているのでしょうか? 学校で新しいこと、知らなかったことを学んだことを忘れたのでしょうか? 不思議でたまりません。
もうひとつは、あとになってわかること、腑に落ちることの喜びです。
たとえば上記の例で、「~の死体は百舌鳥の早贄のように~」という記述だったとしましょうか。読者の何割か、あるいは大多数か、もしくはほんの何人かかもしれませんが、「百舌鳥の早贄」がわからないまま読み飛ばして先に進んだとしましょう。「百舌鳥の早贄」がわからなくとも、物語は理解できたとしましょう。
筋もわかったし、面白く読めたけど、なんとなく「百舌鳥の早贄」だけが引っかかった。だけど、それも時間とともに記憶が薄れて、ついには忘れてしまった。
ところがその読者は後年、なにかのきっかけで(野生動物のドキュメンタリー番組とか図鑑とか、あるいは野外で実物にでくわして)「百舌鳥の早贄」がなんであるかを知るかもしれない。そのとき、彼か彼女かわからないけど、読者は「これか!」という知的興奮を必ずや味わうはずです。
童話作家のもりやまみやこさんは、幼年童話を書くときでも、あえて小さな子どもが知らない言葉を使うことがあったそうです。もちろん、大人が使うような漢字熟語や大人が無理して使う横文字言葉ではありません。ひらかなで「おやしろ」とか「ほうさく」と書くような、いつもは使わないけど、いつかは出会うかもしれない言葉です。ちょっとだけ、せのびをしないとわからない言葉もうまくちりばめると、あとから楽しめることもある、かもしれない。
この記事へのコメント
海
鳥つながりで言いますと、
私は恥ずかしながら「目白押し」という言葉を
長年使ってて、もちろん意味もわかるのですが
その由来というかメジロが互いに押し合うように
並んでる姿を写真で見て、「だから目白押しって言うんだ!」と
驚いたのが、ほんの5年ぐらい前の事です(笑)
それと、これも以前ネタにしましたが、
パタリロで、「フラッシュ!!」という効果音が
物凄く大きな吹き出しで鳴る場面があり、幼少の頃
意味がわからずとも凄いものだと思ってて
実際に大人になってから初めてクィーンの
「フラッシュゴードンのテーマ」を聴いた時は
本当に感動しました(笑)
しろまめ
コメントありがとうございます。
「目白押し」は、ぼくも鳥のメジロとは結びつけて考えていなかったですね~。
気づいたのはいつだったか忘れましたが。
パタリロのフラッシュ・ゴードンも懐かしい。
確かに読みながら意味がわからなくて、「そういう曲があるらしい」くらいに思っていたのかな。
その後、クィーンの曲を聴いた覚えは……ないな(笑)。
しろまめ
この記事へのコメントですね!
https://denshi-sakubun.seesaa.net/article/202102article_21.html
海
そう考えると、世の中の様々な知識の断片は
私はパタリロから学びましたね。
それと、今考えても凄いのは
バンコランとマライヒのベッドシーン、
それも同性愛を、普通にアニメで全国放送
してたという事(笑)もちろん、当時の少女漫画は
美少年同士の恋愛がブームになってはいましたが。
(それは今も変わらないが)
ただ、あそこまで開けっぴろげで放送してたのは
やはり凄いです(笑)
しろまめ
コメントありがとうございます。
ぼくはアニメは見ていなかったのですが、バンコランとマライヒのベッドシーンまであったのですか!?
確かに昔は、銭湯を舞台にしたホームドラマで女性の裸体がしっかり映っていて、目を皿にしていた記憶はありますが……。
男同士のナニをアレしちゃうのは、意味が違う!
あんな場面や、あんなシーン。バンコランがマライヒのナニをアレシてナニがナニしてなんとやらが!?
お茶の間、真っ青だったでしょうね。
でもって、子どもは意味もわからずポカーンと観ていて、
「あれ、な~に~?」なんて(笑)。